癌の夫と共に

癌治療を通して人生を改めて見つめ直すつもり😅のブログ

義父と夫(2)

元々世間体を非常に気にしていた義父にとって
「正社員」でない夫は受け入れがたい存在になってしまっていたようです。
私からすれば義父も夫も性格的にそっくりだと思うし、手のかかる大きな子供みたいな所も良く似てると思うんですが(笑)だからこそ義父は夫が気に入らなかったんだと思います。

そのくせ親戚が集まる席には私達夫婦が真っ先に呼び出されお接待の役目を課せられていました。
本来なら義兄がその場に居て色々相手をすれば良いと思いますが義父曰く「長男は口下手でこういう集まりは嫌いだから」と全く顔を出させません。
親戚からちょっとぐらい顔を見せたらと言われても
「仕事で疲れてるから」と言って隣の部屋にいても声も掛けないんですね。さすがに何か変だなって思ってたら夫が「世間体が悪いからや。」と一言。

つまり「正社員」でない夫よりも良い年して「結婚もしてない(出来ない)」義兄を親戚の前に出すのは義父としては許されない事だと夫は言うのです。
それはないだろうと内心思っていましたが集まりの後義父が「あんな場所に長男を出して色々言われるのは嫌や。長男の機嫌が悪くなっても困るしな。」
と言った時には驚きました。

義父にとって「息子」って何なんだろう?
義父は「家族」を何だと思っているのだろう?

様々な疑問が湧き出てきましたがそれ以降も同じ事が繰り返されてきました。
必要以上に義兄に気を使いある意味過保護にしてきた結果なのか義父の葬儀の時、義兄は親戚の顔も分からずいちいち私達に確認してきましたし、また社会人として、喪主としての葬儀での振る舞いも全く分からず葬儀社の人や出席者から失笑される事が多々ありました。


葬儀の時、印象的だったのは義兄達と夫が涙を流さなかった事です。茫然としていると言う訳でもなく
義父の死に対して感情がまるでないようなそんな風に見えました。その後の初七日、四十九日でも一切泣かない息子達の姿を見て義父はどう思っているのだろうかとまたまた考えてしまいました。

葬儀の後、義兄は仕事を理由に様々な処理もほとんどしなかったので高齢の義母に代わり私が仕事を休んで行ってきましたが、この頃は夫はすでに抗がん剤を始めていたのでそのサポートと合わせて中々ハードな毎日を送っていました。

その後、ある事が分かってから夫が義父について語り初め、今こうして私がブログに書いてるのですがそれはまた明日にします。