癌の夫と共に

癌治療を通して人生を改めて見つめ直すつもり😅のブログ

様々な情報

抗がん剤投与から2日。
夫は何とか大丈夫なようで昨日も仕事を1日頑張ってくれました。

抗がん剤投与が決まってから夫にはプロポリスを飲んで貰うようにしました。
1日3粒で1ヶ月、約15000円もします。
毎月の治療費を考えると決して安い物ではありませんが、それで少しでも副作用が楽になればと思い夫には続けて貰ってます。

ネットの広告などで「プロポリスで癌が治った」
とか癌患者やその家族には夢のような謳い文句が並びますがプロポリス自体には癌を完治させる効果はないと言うのが本当のところです。
ただ、プロポリスには様々な栄養素が含まれていて
免疫力を上げる効果は確実にあるとの事。

抗がん剤は癌細胞を攻撃すると共に正常な細胞も
攻撃されてしまいます。健康体の人なら何て事ないものでも免疫力が落ちている癌患者にとっては大変な事になり様々な症状が出てしまいます。
そんな時に自らの免疫力を上げると副作用も少しは軽減されると言うのですが、夫の副作用が今までそんなに酷くなかったのはプロポリスのお陰かと言うと果たしてどうなのか?

情報が溢れかえっている今。
本当に必要な情報を探し出すのも一苦労ですし
中には人の弱味につけこむような情報もあります。
夫が癌になってからまずした事はネットでの検索。
実際に癌治療をしている、またはしていた方々からの有益な情報から出所の怪しいいい加減な情報まで
手当たり次第に見ていましたが段々と自分の中で
ある程度の基準が出来てきて情報の中身を吟味出来るようになってきたと思います。

プロポリスは夫も私も納得して始めた事ですが
だからと言ってむやみに人に薦めたりするつもりは
ないし、もしかしたらこの先考えが変わるかも知れませんし体に合わなくなるかも知れません。

「藁にもすがりたい」

夫が癌にならなければこんな気持ちになる事は
まずなかったかも知れません。
だからこそ、この気持ちを受け止め癌に振り回されず臨機応変にしっかりと情報を吟味して少しでも
夫のサポートが出来れば良いなと思います。

長い1日

朝9時頃に病院について血液検査。
1時間程待たされてようやく科学療法室へ。
10時頃始まった点滴は3時前に終了しました。

副作用ですが薬の種類が増えるだけで前と変わらないと言う先生のお話。実際夫は点滴終了後お腹が空いたらしく食パン二枚とおにぎりを食べていました。

今も大丈夫なようで明日は仕事に行くと言ってます。ただ、副作用はすぐに現れる人と後からじわじわくる人があるようなので余り無理はして欲しくないなと思います。

それにしても点滴の日は1日がかりになるので
結構しんどいです。
仕方ないかも知れませんが何とかならないかなと
言うのが正直なところです。

穏やかな1日

今日は1日天気も良く気温も11月とは思えないような暖かな日でした。

久しぶりに夫婦で少し遠出をして観光地をぶらぶら歩いて美味しい物を食べてお互い良く話して笑った帰り道、夫が突然「ごめんな。」と一言。
何の事か分からず何も答えられずにいる私。
「健康だけが俺の取り柄やったのにこんな事になって。葵も体弱いのに無理させてるな。」

正直、何て言えば良いのか分からなかった。
「私は大丈夫だから心配せんといて😄」としか
言えなかった。本当はもっと色々言いたい事あるはずなのに、自分を責める夫に気の効いた事言いたいのに上手く言葉が出てこないしこれ以上何か言ったら泣きそうだったから。

その後は夫も話題を切り替えて観光地の話や帰ってから晩御飯を何にしようかとか他愛ない話を二人でしながら買い物をして帰宅しました。

夫はお風呂に入っているので今のうちにブログを更新しようと書いてますが涙が溢れて止まりません。
夫は夫なりに色々考えてくれているのが嬉しかったし夫婦である事を改めて幸せだと思えたし色んな感情がごちゃ混ぜになって私の中から溢れてきてる、
言葉では言い表せない涙ですが心は穏やかです。

夫がお風呂から上がってくる前に涙を拭いて
美味しい晩御飯を作ろう😌

気分転換

今日は朝から良いお天気です。
いよいよ明日第二回のイリノテカン投与日です。
少し量を増やすみたいで夫もいつも以上に不安なようです。
その気持ちは私も同じですが二人して暗い顔してても仕方ないし私はあえて普段通りに接してます。

夫の方から出掛けたいと言い出したのでちょっと
気分転換にデートしてこようと思います。
途中でまた険悪な雰囲気になるかも知れないけど
なるべく楽しい時間を過ごせたら良いなと思います。

どうして欲しいのか分からない

最近急に冷え込んで朝晩は特に寒いです。
例年に比べると暖かい日が多かったとは言え
季節は着実に進んでるんですね。

夫は前回のゼローダの影響か手足の痺れがずっと
続いてるようです。
夫曰く「気温が高いと痺れが少し楽になる」と言うので保温性の高い靴下を買ったり暖かいスリッパを用意したりしてきました。

今朝も冷え込みが厳しく寒かったので痺れが特に酷かったらしく「何でこんなに痺れるかな?」などと
ぶつぶつ言ってたので「大丈夫?最近ずっと寒いからね。今日は暖かくなるみたいだから少しはマシになるかも知れないね。」と言ったら
「ふんっ」と鼻で笑われたので「暖かいと楽だって言ってたやん。」と私。
すると更に嫌味っぽく「へえ。暖かいと楽になるんや。知らんかったわ~。へえ~。」と言われました。

その後から夫は機嫌が悪くなり今も話かけても
素っ気ない返事。
私はどうするのが正解だったのか?

ただ余計なことを言わず「大変だね。」「辛いね。」「大丈夫?」と言えば良かったのか?
どうしてあげたら夫は納得するのか?
まだまだ試行錯誤の日々が続きそうです。

揺れる気持ち

昨日は良い夫婦の日だったんですね。
自分の昨日のブログを読み返して改めて私達はどんな夫婦なんだろうと考えてしまいます。

体よりも心がしんどくて親友につい愚痴ってしまいました。
親友Nは私達夫婦の事を全て見てきて、勿論癌の事も知っています。
泣きながら話す私に対してただ黙って最後まで静かに聞いていてくれました。
話終った私にNは一言。

「葵は頑張ってるよ。」

大泣きしてしまった。
そうか。
私、誰かに褒めて貰いたかったんだ。
癌宣告されてから8ヶ月。
事情を知ってる人はみんな
「旦那さん大変ね。治療は辛いはずだから貴女がしっかりしないとね。」
「貴女が頑張らないとね。」
「旦那さん精神的にも辛いから
貴女がしっかりサポートしないと。」

みんな心配して親切で言ってくれてるのは充分分かってる。
有難い事だと思う。
でも私の事を心配してくれる人は
ほとんど無かったし私自身、自分がしっかりしなきゃいけないと思ってた。
だけど日が経つにつれて色んな感情が
自分の中で渦巻き始め
そしてそれはどんどん大きな塊となっていった。
何故私だけがこんな辛い思いをしなければならないのか?

結婚してから今までずっとずっと私
頑張ってきたよ。
突然仕事を辞めて2ヶ月働かなかった夫の代わりに大黒柱として昼も夜も働いたよ。
夫の転職で収入が激減した時も私頑張ったよ。
やっと夫の仕事も安定し始めてようやく
落ち着けるかなと思った矢先の癌宣告。

どうして夫は私に苦労ばかりかけるのか

決して口には出せないけど黒い塊のようなこの感情も紛れもない私の感情。

治って欲しい。
長生きして欲しい。
ずっと夫婦でいたい。
これらも私の感情です。

相反するようなこれらの感情に
私自身振り回され更に周りからの言葉に
心が悲鳴をあげていました。

そんな時、Nのたった一言で
霧が晴れるようにすーっと心が軽くなりました。更にNは続けます。

「夫くんは昔から葵に甘えてばっかり
だよね。そのせいで葵がずっと苦労してきたのも知ってる。本当に葵は良く頑張ってきたし今も凄く頑張ってる。だからもうこれ以上1人で頑張らなくていいよ。みんな葵の頑張りは分かってるから。葵のどんな感情だってちゃんと受け止めるから遠慮しないで吐き出してよ。」

いつの間にかNも泣き出して二人で暫く
大泣きしてしまいました。

Nのお陰でずっと胸の中に溜め込んでいたものがいっきに溶けてなくなっていきました。

癌は本当に色んな事を変えてしまうし
それまで見てみぬふりをしてきた事さえ
無理矢理見せつけてきます。
それこそ離婚や別れなど予期せぬ結果を招いてしまうこともあります。
でもだからこそ、自分のそして夫婦の人生を省みて考え直すチャンスになるんだと思います。

まだまだ先は長く険しい道のりかも
知れませんが誰かの助けを借りながら
1つ1つ乗り越えて行ければ良いなと
思いました。

最後に親友N。
いつも本当にありがとう。
Nが居てくれて良かった。
また泣き言言うかも知れないけど
その時はよろしくね。
本当にありがとう。

夫婦とは?

来週月曜日にイリノテカン二回目の投与です。
今は副作用もなく普通に生活しています。

そうなると夫の悪いくせが出てきます。
夫は癌になる前からとにかくちょっとしたことで
大騒ぎをするかまってちゃんでした。
仕事から帰ってくると寝るまで不平不満を垂れ流す。
暑い寒いだるい眠いしんどい頭が痛い腹が痛い足が痛い首が痛いなどなど。
よくまあそれだけ出てくるなとある意味感心するほどでした。

そのくせ私が少しでも体調不良を訴えると何故か
俺も頭が痛いとか俺もずっと腹が痛かったと
対抗するような事を言い、私に対しては心配するそぶりも言葉もありませんでした。

要するに自分の方が大変なんだアピールです。
夫と結婚して20年以上経ちますが夫が転職すること13回。
そんな状況なので私もとにかく働かなくてはなりませんでした。不規則な上、泊まりもある私の仕事。
私だって辛い事はいっぱいあります。
でも不平不満を垂れ流しても仕方ありません。
だから家では仕事の話をほとんどしなかったし
多少の事は我慢していました。

それでもどうしても大変で少し愚痴を言うと
そんな仕事辞めたら?と簡単に言う夫。
貴方の稼ぎがあれば私も辞めたいと喉まで出かかった言葉を何度飲み込んだ事か。

そして今また同じ事が繰り返されている。
癌を宣告された人の気持ちや抗がん剤の辛さは
家族と言えど全て理解する事は出来ない。
でも癌患者の家族、身近な人は何とかして副作用の
辛さを軽くしてあげたい、長生きして欲しいと
一生懸命に頑張っている。

それなのに…

夫は私が弱音を吐く事を許さない。
今まさに持病の喘息発作で苦しんでる私に対して
心配する言葉もないし平気な顔でゲームをしてる。

自分が副作用で頻繁にトイレに行ってた時は
とにかく出てくる度に辛いしんどい痛いと言って
猛アピール。
勿論私は心配になって大丈夫?と声をかける。
すると仕方ない事だけど副作用はやっぱり辛いと改めて言う。

本当に辛くて大変なんだとは思うけど
私の愚痴や弱音を少しくらい聞いて欲しい。

癌患者に甘えるなと言われそうですが
側にいてサポートしてる私だって心身共に疲弊しています。

サロンやネットで吐き出せば良いだろと言う人もいます。
でもね違うんですよ。
私は夫に一言、大丈夫?って言って欲しいだけなんです。
それさえも求めてはいけないのでしょうか?

癌を宣告された時、その夫婦の今までが分かると
言われますが私達夫婦はどうだったのか?

今こうやってモヤモヤした気持ちをブログに
吐き出している私の気持ちは
はたしてどうなのか?
夫はどう思っているのか?

喘息発作を押さえる点滴を病院で受けながら
1人涙する葵です。