癌の夫と共に

癌治療を通して人生を改めて見つめ直すつもり😅のブログ

希望の星

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仕事先で可愛いつくしを見つけました。
風は少し冷たかったけど確実に春は近づいてると
実感しました。

明日で夫の癌宣告、闘病からちょうど1年。

まだ1年。
もう1年。

どっちが自分達にしっくりくるのか分かりませんが
それでも1年と言う期間、本当に色々ありました。

初めての抗がん剤治療。
ちゃんとした知識もなく
   
   癌=死

なんて極端な思考に支配されてただただじっと下を向いて待合室にいた私達に声を掛けてくれた人がありました。

60代後半と思われるその男性。
4年前、夫と同じ大腸癌を発症し手術。
その後抗がん剤治療を続けていた矢先肺に転移。
再び手術をして抗がん剤治療を開始。
今度こそ大丈夫だと思っていたら今度は肝臓に転移。
そして現在、手術に向けて抗がん剤治療をしていると言う話でした。

悲壮感もなく、むしろ明るく少し話を面白くしながら自分の病状を語る彼。
私達は呆気にとられていましたが不思議と嫌な感じはしませんでした。
ひとしきり話終えたその人は、最後に
「大丈夫。絶対大丈夫や。ワシ見てたら兄ちゃんもそう思わへんか?病気に負けたらあかんで。」と
夫の肩をバンバン叩きながら激励してくれました。

人によっては嫌悪感を抱くかも知れませんが
身近に癌になった人もなく漠然とした不安を抱えて途方にくれていた私達にとってその人は
「希望の星」に思えました。

それから以降、度々その人に出会うのですが
癌闘病しているとは思えない程明るく常にポジティブな発言をされています。

まだまだこれから先どうなるかは分かりませんが
私達の行く先にはあの底抜けに明るい「希望の星」の彼が居てくれます。

大丈夫。きっと大丈夫。

春の訪れを感じさせるつくしを見ながら
色々な思いを巡らせた葵でした。