頑張り過ぎない

半年間、癌治療をしている夫の側に居て分かった事があります。
それは「頑張り過ぎない」と言う事。

癌治療は長期間になる事がほとんどです。
例えるなら長距離マラソンだと思います。
最初からスタートダッシュで頑張り過ぎると
途中で息切れして最後まで走れなくなります。

私も始めはとにかく自分が頑張らないと。と思って
仕事も家事も通院の付き添いも全力でやったし
夫や家族の前ではいつも無理して笑ってました。
でもそういうのはやっぱり長く続かないし
疲れが溜まってくると夫の些細な言動に腹を立て
ケンカしたり感情のコントロールが出来なくなってきました。そんなある日。

私の仕事が休みで１人家に居た時、何気なくリビングに飾ってある写真を見た途端、涙が溢れ出てきて
いつしか大声をあげて泣いてしまいました。

10分くらいは泣いてたと思います。
段々冷静になってくると今まで自分がいかに
無理をしていたのか、夫の為にと思ってしてた事が
自分を追い詰め、その大切な夫に対して八つ当たりみたいな事をしてたなんて。

この時に気付いたんですね。
頑張るって良い事だし凄い事だけど

何のために頑張っているのか？

これを忘れちゃダメなんだなって思います。
闘病してる本人も側にいる人も相手を思いやる事は
素晴らしい事だし頑張る事も素晴らしいですが
時には自分自身の心の声に耳を傾ける事も
大切な事だと改めて思います。